本日、地元の学校でキャリア教育の講師を務めてきました。テーマは「チームで成果(利益)を出すこと」。ペーパータワーなどのワークを通じて、子どもたちが何を感じ、何を学んだのか。その瑞々しい感想の中には、実は中小企業の経営改善に直結するヒントが凝縮されていました。
アンケート結果を振り返りながら、プロのコンサルタント視点で考察します。
1. 「100千円」の衝撃と、社会のリアル
ワークの中で、あえて社会のルールである「単位」を導入しました。
- 「10万円を社会に出たら100千円と書くことに驚いた」
- 「利益を出すのは難しいことなんだなと思った」
大人にとっては当たり前の「単位」や「利益」という言葉。初めてそれに触れた子どもたちの反応は新鮮です。「働く=お金を稼ぐ」という現実を、数字を通じて肌で感じた瞬間でした。
2. 「アサーション」が組織を強くする
今回のワークで最も多く聞かれた言葉の一つが「アサーション(適切な自己主張)」でした。
- 「アサーションな瞬間に会えた。これを次の学校生活に活かしたい」
- 「終始アサーションな会話ができた」
- 「自分の意見も伝えることができた」
単に仲良くするだけでなく、目的(タワーを高くする)のために「自分の考えを出しつつ、相手も尊重する」。この姿勢こそ、組織改革の第一歩です。社内の風通しを良くすることが、いかに成果に直結するかを子どもたちが証明してくれました。
3. 「利益」と「安定」のジレンマ
経営者が常に直面する課題についても、鋭い指摘がありました。
- 「1回目に良い利益が取れたから、2回目はもっと取ろうという気持ちが強すぎてうまくいかなかった」
- 「利益と安定の両立は難しい」
高く積もうと(利益を追おうと)すればするほど、足元(土台)が不安定になる。 まさに「攻めと守りのバランス」です。「多く取りすぎないという気持ちも大事」 という気づきには、私自身もハッとさせられました。
4. 現場で行われる「PDCA」と「ベンチマーク」
子どもたちは、教えられなくても自然と改善のサイクルを回し始めます。
- 「最初は四角形で積んだけど、2回目は三角形で試したら上手くいった」
- 「他のグループを参考にすることで、いいものができた」
現状を分析し、他社の成功事例を参考に(ベンチマーク)、構造を作り変える(改善)。 「1回目より2回目の方が良くなった」という多くの声は、適切な振り返りと改善が必ず結果に繋がることを示しています 。
コンサルタントの眼:教育現場は「経営」の縮図
今回のアンケートを読み解いて感じたのは、「改善の原理原則は、子どもも大人も同じ」だということです。
- 無駄を省く(紙の使用量を抑える)
- 目的を共有する(どうすれば高くなるか話し合う)
- 心理的安全性を保つ(イライラしても我慢する、おこらない)
これらは私たちが日々の経営支援で提唱している「2S/5S」や「業務改善」の根幹そのものです。
子どもたちが「楽しかった!」と目を輝かせながら学んだプロセスを、いかに企業の現場に再現するか。地域活性化に携わる診断士として、また一つ大切な視点をいただいた一日でした。






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