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先日、5名の経営者・ビジネスリーダーを対象に、「事業の解像度を上げる」ことをテーマにしたオンラインワークショップを開催しました。
普段は考えないような視点に頭をフル回転させながら取り組んでいただき、多くの気づきが生まれる場となりました。
本記事では、ワークショップの内容とその意図、参加者の反応、そして「事業の解像度を上げる」ことの重要性について解説します。
事業の「解像度を上げる」とは何か?
「解像度を上げる」という言葉は、マーケティングや組織開発の文脈で近年よく使われるようになっています。
ここでの意味は、自社の事業全体をより深く、より広く、そしてより明確に把握すること。
- 誰に、何を、どのように届けているのか
- なぜそれが選ばれているのか、選ばれていないのか
- 社内で何が起きていて、社外ではどんな価値が生まれているのか
といった問いを、細部まで理解する視点=解像度で捉えていく必要があります。
中小企業や個人事業でも、この視点があるかないかで、打ち手の質が大きく変わります。
実施したワークショップの概要
今回のオンラインワークショップは、1時間半にわたる深掘りワークを中心に設計しました。
少人数(5名)の対話形式を活かし、以下のような問いをもとにグループディスカッションを進行しました:
- 「あなたのビジネスは“誰”にとって不可欠ですか?」
- 「その“誰”にとって、あなたの商品・サービスは何を解決していますか?」
- 「提供している価値は、“相手の世界観”から見てどう映っていますか?」
普段使わない視点や、あえて見過ごしていた問いかけに向き合うことで、
参加者の皆さんからは「今まで考えたことがなかった」「視点が変わった」といった感想が寄せられました。
なぜ、今“解像度”が求められるのか?
現代のビジネス環境は、かつてないほど変化が早く、複雑になっています。
そんな中で、以下のような悩みを感じる経営者は少なくありません:
- 新規顧客の獲得が頭打ちになっている
- 社内の方向性がバラバラ
- 商品・サービスに自信があるのに、伝わっていない
これらの問題の多くは、「事業の構造があいまい」「見えている範囲が狭い」といった“解像度の低さ”に原因があります。
見えていないものは改善もできません。
解像度を上げるには「時間」と「問い」が不可欠
今回のワークショップでは、1時間半という限られた時間の中でも深い気づきが得られましたが、正直なところ、2時間でも足りないと感じました。
「事業の解像度を上げる」というプロセスは、一度のワークで完結するものではなく、継続的に問い、考え、アップデートしていく必要があります。
以下のようなステップで、徐々に解像度を高めていくことが大切です:
- 問いを持つ:今の視点に揺さぶりをかける
- 言語化する:見えてきた要素を整理・可視化する
- 他者と対話する:新たな視点を得て、思考を深める
- 検証・改善する:現場で試して再構築していく
参加者の声から見えた「価値」
参加者の方々からは、以下のようなフィードバックをいただきました:
- 「自分では気づけなかった問いに向き合えた」
- 「抽象的にしか捉えていなかったことが、言葉になった」
- 「他の参加者の視点が、自社の見直しに役立った」
小さな規模だからこそ、外の視点とつながることで、視野が大きく広がることを実感しました。
これも、少人数・対話型ワークショップの強みです。
解像度の高さは、企業の未来を変える
「事業の全体像が、手に取るようにわかる」
この状態を実現できると、次のような力がついてきます:
- 意思決定のスピードと質が上がる
- メンバー全体の方向性が揃う
- 発信するメッセージがブレなくなる
- 顧客との関係性が強くなる
中長期の成長を考える経営者にとって、「事業の解像度」は避けて通れない視点です。
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